株式会社StapleBio社への出資について
住商ファーマインターナショナル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:奥山 勝也、以下「SPI」)は、この度、次世代型核酸医薬である「Staple核酸」の創薬ベンチャーである株式会社StapleBio(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:谷川 清)へ出資いたしました。
StapleBio社は、Staple核酸を用いた医薬品の研究開発に取り組んでいる熊本大学発の創薬ベンチャーです。従来の創薬技術とは全く異なる作用機序により、これまで治療できなかった希少疾患やパンデミック感染症等に対して迅速に治療薬を提供することをミッションと掲げております。2023年4月には経済産業省が推進するスタートアップ企業の育成支援プログラム「J-Startup KYUSHU」に選出されています。
ヒトの生命活動は、生体を構成するタンパク質のバランスにより維持されています。このため、タンパク質量の極端な減少や増加、あるいは異常タンパク質の発現によりこれらのバランスが崩れてしまうと、深刻な病気を引き起こすことがあります。熊本大学大学院先端科学研究部の勝田 陽介准教授らによって開発されたStaple核酸は、疾患におけるこれらのバランスを改善することができる次世代型核酸医薬技術です。具体的には、標的遺伝子のグアニン繰り返し配列の近傍に結合し、グアニン配列を近接させることで人工的にG-quadruplex(G4構造)形成を誘導し、これにより、タンパク質の発現量を増加または抑制することが可能になります。更には、異常タンパク質の発現パターンを正常化する機能も有しています。これらの作用は標的遺伝子選択的であり、オフターゲット作用(標的遺伝子以外への副作用)が抑えられることも特徴の一つです。今後実証実験を重ね実用化を目指す上で、国内外における創薬パートナーの探索、また安定的に高品質な核酸医薬を製造供給する必要が生じます。
SPIは、2000年代より国内外のバイオテックが有する基盤技術による創薬提携の仲介事業や、核酸医薬のGMP製造供給事業を通じて核酸医薬の実用化に深く関わってきました。これらの経験を基に、Staple核酸の実用化に貢献することで、ミッションステートメントで揚げる「人々の健康と豊かな生活への貢献」を目指して参ります。
【株式会社StapleBio 会社概要】
所在地 : 熊本県熊本市中央区黒髪二丁目39番1号
代表者 : 代表取締役 谷川 清
設⽴⽇ : 2021 年11 ⽉30 ⽇
事業内容 : Staple核酸技術に基づく医薬品等の研究開発
URL : https://staplebio.jp
【本件に関するお問い合わせ先】
住商ファーマインターナショナル株式会社
創薬支援部 新規モダリティ支援グループ
Tel:03-5220-1560
Email:alliance@summitpharma.co.jp