MSOT:テクノロジー

テクノロジー

概要

世界最高のイメージングシステム!!


iThera Medical社(アイセラ メディカル)独自のマルチスペクトル光音響トモグラフィ(MSOT)技術は、優れた組織コントラストをもち、複数の特定のエージェントからのスペクトル特性をin vivoで同定することが可能です。

高分解能なイメージングと、光学的なコントラストを持つ様々な特異性を判別する最新の分子イメージング技術により、生体内、組織内で、分子・細胞レベルでの生理的なプロセスについての情報を得ることが出来ます。

既存の分子イメージング技術と比較したMSOTの主な利点:


  • 高分解能(20~200μm)
  • 高感度(nmol)
  • リアルタイムイメージング(ビデオレート)
  • 生体深部組織の3次元断層イメージング
  • 高い特異性(様々なバイオマーカーを標的可能)

比較イメージ - MSOTと他のイメージング技術:


マウス下肢に蛍光プローブを投与し、MSOTと他の技術で測定した画像の比較

MSOT 超音波エコー X線CT 反射型蛍光
MSOT 超音波エコー X線CT 反射型蛍光

Optics Letters 32(19), 2891-2893(2007);
Physics in Medicine and Biology 54(9), 2769-2777(2009)

MSOTの原理

光の音を聴き、分子の音を聴く

MSOT技術(マルチスペクトル光音響断層トモグラフィ)は、バイオマーカー特異的なプローブの有無に関わらず、in vivoでリアルタイムに組織を立体的および定量的に識別することが可能な革新的技術です。

MSOTは数mmから数cm幅の組織を測定することができるため、最先端の顕微鏡よりもはるかに深くまで光学コントラストのある3次元断層画像を得ることが可能です。ビデオレートでの画像取得機能により、動力学的現象を経時的に可視化することが可能となり、イメージングや長時間のスキャンによる遅れを回避することができます。現在のところ、このような技術を搭載した装置はMSOT以外に存在しません。

MSOTでは、組織深部における強力な非線形性の光強度依存性を正確に処理することのできる先進的なアルゴリズムを使用することにより、全身の横断断層画像においてバイオマーカーを正確に定量することが可能です。

MSOTは、減衰率が小さく組織透過性の高い近赤外スペクトル領域の光を使用するため、組織内において安全な照射が可能になりました。組織を通過する多様なスペクトルの分離により、関連分子の生体内分布を非特異的なバックグラウンドから正確に分離することで、特異性の高い検出を実現します。これらの機能により、特定のバイオマーカーの濃度測定が可能です。

MSOT操作の原理:

分子プローブ

研究対象に焦点を合わせます

MSOTは内在組織の光学的特性に基づいて組織の画像を生成しますが、この技術の特に優れた点は、レポータープローブを使用することにより、組織および疾患バイオマーカーを特異的にイメージングできることです。

一般的な蛍光色素から種々のナノ粒子まで、特異的な分子を標識するために様々な標識試薬が市販されています。標識試薬の波長依存的な吸光係数により、目的の組織中に存在するマーカーの濃度も、高い分解能で定量的に測定することが可能です。

そのため、MSOTには前臨床および臨床用に開発された多くの市販の光学的試薬を活用することができ、生物学的プロセスおよび特定の疾患を細胞および分子レベルで観察することが可能となります。

iThera Medical社は共同研究者と共に、MSOTに応用可能な新規試薬のさらなる開発を行っています。

光音響分子プローブの選択