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住商グループの真ん中に。

CROSS TALK
信頼性保証部対談

 
  • 総合職 / 信頼性保証部 薬事グループ
    2018年入社 /
    薬学部薬学科卒
    Y.Y

  • 管理職 / 信頼性保証部 原薬分析センター
    2014年入社 /
    理工学研究科工業化学専攻
    H.M

医薬品原薬の製造管理や品質管理、
薬機法対応など、
高い専門性が求められる信頼性保証部。
その仕事内容ややりがい、
今後のキャリアプランなどを
語ってもらいました。

学生時代に学んでいたこと、
今までのキャリアを教えてください。

私は高校時代から化学が好きだったこと、また、人の役に立てる仕事に就きたいと考え、大学は薬学部へ進学し薬剤師を目指して勉強しました。併せて取り組んでいたのは、医療用医薬品(医師の処方箋が必要な医薬品)をスイッチOTC(ドラッグストアなどで購入できる医薬品)へ切り替える際の、有効性・安全性を検証する調査方法を考え、そして評価する研究です。Mさんは大学院のご出身ですよね。

はい。私は有機合成の研究室で鏡像異性体に関する研究を行っていました。鏡像異性体とは、右手と左手のような鏡像の関係にある分子のことで、互いに重ね合わせることができないものです。生物に対する活性が異なる場合があるため、たとえば医薬品原薬の合成においては、鏡像異性体の片方だけを選択的に合成する技術が必要になります。就職活動では、この経験を活かすことを考えました。YさんがSPIに入社した経緯はいかがですか?

私は大学卒業後、医農薬や化学品などを幅広く扱っている企業で薬事業務の仕事に就きました。次に勤めた医薬情報企業ではマーケットリサーチを担当しましたが、薬事を究めたい想いがあり、そして海外生活で得た英語スキルを活かしたいとも考え、SPIへの入社を決めました。社員を大切にする雰囲気も入社を後押ししましたね。

私は大学院での研究の延長線上で、原薬の製造を担う仕事を志望し、自社で医薬品原薬を製造している製薬会社に就職しました。原薬は近年、海外サプライヤーから仕入れるケースが増えていますが、自社で原薬製造を行っている企業も少なくありません。7年間、原薬製造の仕事を経験した後に企画系の部署へ異動しましたが、やはり原薬に関連する仕事をしたいという想いが募りました。同じ化合物を合成するにしても多種多彩な方法があり、原薬製造は奥深い世界だと思っていたからです。SPIでは海外から仕入れた原薬の製造管理、および品質管理をしています。また、商社においても品質保証の重要性が増し、前職での経験が活かせると考え入社を決めました。

現在の仕事内容を
わかりやすく教えてください。

私は原薬分析センターで、輸入原薬の品質を評価する仕事を担当しています。具体的には輸入した原薬が日本薬局方、および納入先の受け入れ規格などに適合していることを確認するために、GMP※に準拠した各種装置を駆使して分析を行います。また、試験担当者のスケジュール管理や試験の指図、試験結果の確認、関連部署との試験納期調整なども行っています。海外から輸入されたすべての原薬は、私たちの試験・検査を経ることで品質レベルが担保され、信頼性を保証しています。
※Good Manufacturing Practice

私は、当社が輸入する原薬を「ドラッグマスターファイル(以下、DMF)」に登録し、維持管理を行う業務を担当しています。DMFとは言わば原薬のレシピ。原薬メーカーが保有する製造方法や品質管理等に関する情報です。それらを予め審査当局に登録することで、製薬企業が医薬品の製造販売承認申請等をする際、該当の原薬に関する情報の提示を省略できます。必ずしも商社が行わなければならない業務ではないものの、当社はDMF登録ができる商社であることを付加価値の一つとしています。誰もができる仕事ではなく、高い専門性と豊富な知識が求められるのが難しいところですね。Mさんの業務も専門性が高いですが、どのような点に難しさを感じますか。

お客様への納品日は決まっていますから、デリバリーでの欠航・欠便で入荷が遅れると、試験スケジュールの調整に追われますね。また原薬は高価ですから、分析用に提供されるサンプルは微量なので失敗は許されません。責任は大きく、緊張感が続く毎日ですが、それが原薬の品質、さらにはこれから世に出る医薬品の品質を支えていることにやりがいを感じますね。ところでYさんは海外サプライヤーとのやり取りが多いと聞いています。

はい、薬事業務の多くは海外サプライヤーとのやり取りなのです。なぜなら、DMF登録時には、原薬の製造方法等を正確に把握し、製造実態のとおりに登録することが大切であり、また、登録後の維持管理において変更管理を行う計画がある場合には、サプライヤーから事前に情報を入手することがポイントとなるからです。日本の薬事制度は海外のそれとは異なる点が多いため、海外サプライヤーへわかりやすく伝え、理解を深めてもらうことが不可欠ですね。

お二人それぞれの、
印象深いエピソードを
教えてください。

審査当局の実地確認の前に、海外サプライヤーの原薬製造工場を訪問し、GMPに関係するハード面の構造設備や、ソフト面の製造記録等の確認を行ったことです。SPIは製造所に対しては国内管理人の立場。製造管理、品質管理の実態を把握し、DMFへ正確に反映させる必要があるため、自分の目で確かめることも重要です。DMFの登録内容とサプライヤーの実態に齟齬が無いようにするため、現地での書類確認や、薬事規制についての粘り強い説明を行いました。日頃から海外サプライヤーと良好な関係を結んでおくことが、DMFの適切な管理につながると改めて感じたエピソードです。

私の場合、品質に問題がある検査結果が出たときが、やはり強く印象に残りますね。ある原薬で新たな不純物が検出されたことがありました。海外サプライヤーと協力して原因究明を行いましたが、どうしても原因を特定できない。その不純物はサプライヤーの出荷時には検出されていないのです。どこで混入したのか見当がつかない状態に陥りました。そこで、「原薬サンプルを封入していたビニールに含まれる不純物が原因では?」との仮説を立て、素材を変えたところ不純物の検出は無くなったのです。サプライヤーと連携して問題を解決し、品質を確保できた取り組みでした。

今後のキャリアプランと
SPIを目指す方への
メッセージをお願いします。

今後は、海外サプライヤーの原薬製造所が日本のGMPに適合しているかどうか、一人で監査できるスキルを身に付けることが目標です。また、今の薬事に関する経験を重ねて、DMF登録や維持管理、審査当局の照会対応などを速やかに円滑に進めることができる人材に成長したいと考えています。私たちは信頼性保証がミッションですが、売上や収益を意識するなど、営業面のスキルも身に付けていきたいですね。

私も今の仕事を追求して品質管理の精度を向上させていきたいと考えています。そのため品質試験に関する知識だけでなく、サプライヤーの原薬製造方法など、原薬に関する知見もさらに深めていきたい。また、SPIは商社として原薬の品質を担保していくことを目指していますから、営業担当と連携して品質保証の社内的取り組みも進めていきたいですね。その一環として、営業担当者を対象とした原薬分析に関する勉強会も開催しています。

SPIの社員に特徴的なのは、各々が強み・個性を持っていること。与えられたタスクをただこなすのではなく、責任感やプロ意識を持って取り組んでいる人が多いと思います。仕事のクォリティが高く、密度が濃い。自ら進んで課題設定をしてそれに向かって動くことがSPIでは必要だと思いますね。

同感です。また、当社の信頼性保証の仕事に就く人は、私たちのようにある程度の専門性や経験を積んだ人だと思います。そのキャリアを十分に活かすことができる場がSPIです。SPIを目指す方に一言伝えるとすれば、自戒も込めて英語のスキルは必要です。勉強することを強くお勧めします。